「今の息子さんの状態では受け入れできる園はありません」そう言われて4年。ついに預け先候補が見つかった!

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息子の病気

息子に医療的ケア(胃ろう)があることで、
私が働くことがこんなに難しいとは思いませんでした。

預けられるところが、全然ないのです。

医療的ケアを家族以外の人が行おうとすると、
基本的には看護師がやらないといけません。

そのため、看護師がいる保育園や幼稚園でないと受け入れできないのですが、そんな園はそう多くないのが現状です。

それでも昨年、「医療的ケア児支援法」が施行され、少しは状況が改善したのかな、と思い、本腰を入れて預け先を探し始めました。

すると、預け先の候補がいくつか見つかりました…!

よっしー
よっしー

どこも一長一短でなかなか「ここがいい!」というところはないのですが、それでも選択肢が見つかっただけでも本当に大きな一歩で、私にとっては希望です。

 

息子が生まれて間もなく相談した時には、本当に絶望的な状態だったのですから。

「今の息子さんを受け入れられる園はありません」の一言で、社会と断絶された気がした

初めて「医療的ケア児を預ける壁」を感じたのは、
出産して1年も経ってなかった時だと思います。

出産後すぐにGCUに入院し、経腸栄養チューブをつけて退院してきた息子。

当時は息子の嘔吐も多く、慣れない医ケア生活も落ち着かなかったので、預けて仕事するなんてことは無理だろうなとは思っていました。

でも、いずれ落ち着いたらまた仕事したいと思い、待機児童問題などもあったので、現状だけでも今のうちから把握しておこうとお世話になっていた保健師さんに聞いてみたんです。

「落ち着いたら保育園に入れることはできるんでしょうか?」

そう聞いた私に、保健師さんはこう言いました。

「今の息子さんの状態では、受け入れられる保育園はありません」

「申し込みしていただくのは自由ですけど。」と付け加えられて、
「拒絶したわけではない」という“役所の自衛”が垣間見えたのですが、ここまで断言されて尚申し込みしたい!と思えるほどの気力は当時の私にはなく、
すごすごと引き下がったことを覚えています。

ショックでした。

医療的ケアがある間は、預けられるところはないんだ、働けないんだ、と
社会から断絶されたような気持ちでした。

息子が遊べるところを見つけたい思いから出会った母子通園の児発

その後も、注入スケジュールの都合や出先で嘔吐するのが怖かったりして、
児童館や子育て支援センターなどにもなかなか出向くことができず、
このままこの子は他の子と関わることなく乳幼児期を過ごすのか?と思うと不安で仕方なかったです。

そこで主治医に、「どこかで集団生活を経験させてあげられないでしょうか?」と相談。

それで紹介してもらったのが、今母子通園している児童発達支援センター(児発)です。

再び働く可能性を模索するもぶつかる、「医ケアがあるから…」の壁

児発に通い始めて最初の頃は、
「属する場所がある」というだけでものすごく嬉しかったです。

今までずっと自宅という狭い空間で、息子と二人、つきっきりで生活していて、
遊びもマンネリになるし、話し相手もいなくて、息が詰まりそうでした。

そんな中コロナ禍になり、それまで以上に閉鎖的になって、
社会からどんどん取り残されて行く感じがしてました。

だから、母子通園でも通える場所があるって幸せで
息子が楽しそうにしていることも、新しい環境で新しい遊びを覚えて行くことも、とても嬉しかったんです。

それでも「働きたい」という気持ちはずっと持っていて、
専業主婦歴が長くなっていくこと、年齢は上がり、社会から離れる期間が長くなり、様々な能力が低下していくことに、徐々に焦りを覚えるようになっていきました。

一度児発の先生と面談した時に、就労について相談してみましたが
「医療的ケアがあるから保育園とかは難しいと思う」と言われてしまい、
やっぱりそうか…と断念。

支援法の施行、期待して医療的ケア児支援センターの門を叩く

そうして過ごしているうちに、『医療的ケア児支援法』が施行されるというニュースを耳にします。

何か変わるかも?という期待と、結局何も変わらないんじゃないかという不安を持ちつつ、『支援法』関連のニュースをチェックし続けていると、
私の住む市に「医療的ケア児支援センター」ができるという情報が。

HPをチェックすると、「何でも相談して」と書いてあったので、
意を決して相談予約。

ドキドキしながら訪問したのですが、ものすごく暖かく迎え入れてもらえまして!

今までの経緯や、「働きたいから息子の預け先を探している」とお話しすると、そこの相談員さんは「預け先の選択肢はあります」と教えてくれました。

提示されたのは二つ。

①一般の保育園
②母子分離の児童発達支援センター

①に関しては、前述の保健師さんの言葉があったので絶対無理という認識でしたが、「支援法ができたので医療的ケアを理由に断ることはできなくなった」と教えてくれました。

ただ、保育士さんたちが発達の遅れがある子、食べられない子に関し知識がないことも多く、その認識の擦り合わせなどは大変かもしれない、とのこと。

 

そして②については、全く知らなかった選択肢でした。

 

よっしー
よっしー

児発って母子通園しか紹介されなかったんだけど…母子分離のとこもあるの!?

私が住んでいる地域からはわりと遠い場所にあるので、
もしかしたらどこも紹介してくれなかったのかもしれません…

相談員さんによると、療育や医療的ケアには慣れているけれども、
場所が遠く、送迎に時間がかかること、また利用時間が保育園よりも短いことがネック、とのこと。

よっしー
よっしー

一長一短ですが、とりあえず選択肢をもらえたことが嬉しすぎた!

本気度を感じた担当相談員さんも探してくれ、複数の選択肢を見つける

その後、私の担当の相談支援員さんに、支援センターに行ったこと、そこで提示された選択肢について話しました。

よっしー
よっしー

相談員さんには以前から「働きたい」と伝えていたのですが、選択肢としてはデイの日数を少し多くするくらいしかないかも、と言われていたのです。

 

すると、私の就労への本気度を感じてくれたのか、
相談員さんの方でも動いてくれて、受け入れを前向きに考えてくれる企業主導型保育園を見つけてくれました…!

本気で医ケア児の預け先を探して、感じたこと。

複数に相談して、合わせて3つの選択肢が浮かびました。

①認可保育園
②母子分離で通える児発
③企業主導型保育園

それぞれ見学に行き、今はメリットデメリットを考えてどこにしようかと検討しているところです。

これがまたなかなか悩ましいのですが、それについてはまた別の記事にまとめることにして、
この記事は最後に、今回就労に向けて本気で動いてみて思ったことをまとめて終わりたいと思います。

こちらの本気が、相手を本気にさせる

まず一つ目は、周りに本気度を見せると変わることがある、ということ。

今までも「働きたいんです」と色んな人に伝えましたが、
選択肢は出てこなかったですし、動いてもくれなかったです。

おそらくそれは私の伝え方から、意欲や緊急性が薄いと思われて、「積極的に動く案件ではない」と支援者さんに思われてしまったんだと思います。

よっしー
よっしー

「働きたい」と言うだけじゃ、ダメだったんですね…(それもそれでモヤモヤするけど)

できたばかりの支援センターにまで出向き、就労への本気度を見せたことで、今回は選択肢が見つかりました。

複数の人に相談しないと全ての選択肢が見えてこない

二つ目は、誰か一人が言うことだけを、鵜呑みにしないということです。

冒頭の保健師さんに言われた「受け入れできる園はない」という言葉、あれは今思うと、医療的ケア児の就学前の状況を正確に理解していなかった発言だな、と思います。

でも私は、役所の保健師=市でやっている子育て政策に精通している、というイメージを勝手に持ってしまっていて、言われたことを鵜呑みにしてしまいました。

よっしー
よっしー

今回複数の選択肢が見つかったから、当時ももっと動いてたら…と思うと悔しい気持ち。

 

そして驚いたのが、支援センター、相談員さん、MSW(ソーシャルワーカー)さん、色んな方に相談したことで、一箇所では出てこなかった選択肢が他のところから出てきた、という事実。

現状、情報が一元化されていないので、一箇所、一人だけ、に相談するのでは巡り会えない選択肢があるようです。(怖い)

 

よっしー
よっしー

もうこんなの、思い出したくないくらい今まで何度もあって、そうですか、就園もですか、とため息つきたくなります。

一人に話してダメでも諦めない。

色んな人に話す。少しでも選択肢を知ってそうなあらゆる人に相談する。

すごく大変で心が折れる状況なんだけど、今はそうするしかないのかな、と思いました。

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