子供の付き添い入院、一体何が大変なのか。

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息子の病気

最近、「つきそい応援団」なるサイトができたことを知りました。

どんなサイトかというと、“付き添い入院に役立つさまざまな生活情報を掲載したクチコミサイト”だそうです。(サイトより引用)

 

よっしー
よっしー

「付き添い入院」とは、子供が治療や検査のために入院する時に親が泊まり込みで付き添うことです。

 

私はTwitterでこのサイトのリリースを知り、

「これはいい!!」と思いました。

なぜって、付き添い入院というのはとても大変で、
親のメンタルもやられてしまうものだから。

あらかじめ情報がわかっていれば、少しでもその大変さが軽減されると思ったんです。

 

ただこれ、経験したことがある人にとっては
「付き添い入院」って言葉を聞いただけで反射的に「大変」ってわかるけれど、
経験したことない人や知らない人にとっては「何がそんなに大変?」ってなることもあるかなと思ったので、私の経験をまとめてみることにしました。

よっしー
よっしー

私も最初の入院の時は、大変さが全然想像つかなかったので…


※ここに書いてあることは全て私が経験したことなので、

他の病院では事情が違うかもしれないことだけあらかじめご了承ください。

付き添い入院には基本的に、親の自由はありません!

親の付き添いを要求される病院の場合、基本的に「親が看護者」となり、
一人の“労働力”として見なされるので、職場を簡単に抜け出せないように、病室も簡単には抜けられません。

それでも、親も人間なので、
食事や入浴など、人として最低限の生活を維持するためにはずっとつきっきりというわけにもいきません。

 

離れないといけない時くらい子供は看護師さんが見てくれてるのかなー、

と、入院前は思ってましたが。

 

違います。

 

小児用ベッドの柵をあげて、子供を病室に一人、残していくことになります。

 

この間に嘔吐したらどうしよう、とか
点滴いじったらどうしよう、とか思うと、
ゆっくり病室を空けられません…。

なので、売店に行っても早足で戻り、
シャワーも15分でさっと浴びて帰る、
そんな生活が続きます。

他に一人になれる時間がないから、できたらシャワーくらいゆっくり浴びたい。けど、病室に一人残していく時間は短くしたい。

せっかく一人になれる時間なのにずっとハラハラしてる、これは、結構しんどいです。

だから気軽に病室は出られず、自動的に自由はなくなります。(=病室缶詰)

よっしー
よっしー

ちなみにシャワーは予約制。夜遅くまでは開いてないから子供が寝てから…は無理なんですよね。

入院する人(患者)は子供なので、付き添う親の環境への配慮が不十分なのが現状なんです…(人権とは…)

体力的にも、とても大変

まずもってワンオペ

自宅では夫婦二人でできていたことを、入院の時は一人で全てしないといけません。

今日疲れてるからお風呂入れるの代わって…みたいなことができません。

うちは普段二人がかりでお風呂に入れているので、
それを一人でやらないといけないのも慣れるまで結構大変でした。

しかも時間も30分以内と決まっているので、
ここまでは病室でやってこれだけお風呂でやって…みたいなシミュレーションをして臨んで、
病室とお風呂場を子供と荷物抱えて往復して、それを無駄なくスピーディーに!とやってると、終わったらもうぐったりです。

親の睡眠環境が不十分

付き添い入院しても、親が寝るためのベッド、というのはありません。

選択肢は、息子のベッドに添い寝する、
もしくは、備え付けのソファに寝る、のどちらか。

どちらも幅は非常に狭く、大人一人が仰向けで寝てギリギリのスペース。
もちろん寝返りなんてできません。

長さは、ソファなら足を伸ばしたらはみ出るくらい。
ベッドに添い寝ならかろうじて足を伸ばせるくらいです。(身長168センチの私でギリギリ)

どちらを選んでも自由に体を動かせないまま長時間寝ることになるので、
起きると体がガチガチです。

よっしー
よっしー

疲れなんて取れるわけがない…

子供が夜ゆっくり寝てくれればまだいいけれど…

それでも子供が起きずにゆっくり寝てくれてれば、まだいいんです。

しかし私の経験上、子供が病室でぐっすりゆっくり寝てくれることは稀。

理由の一つが、(こう言うのは忍びないですが…)看護師さんの巡回です。

ただでさえ家と環境が違って眠りが浅いのに、
夜中定期的に来る巡回。

その音と光で、ほぼ確実に目が覚めます(絶望)。

点滴の入っているところを確認したり、
滴下を確認したり、
機械の確認をしたり…

それを、ライトで照らしてやるんです。

手元灯のようなものですけど、暗闇で寝ている身になると、それはかなりの刺激です。

私も毎回起きてしまうくらい。

それが夜中に、最低でも二回あります。

 

わかる…わかってます、安全上致し方ないことだということは…

だけど看護師さん、起こしても「ごめんね、起きちゃったねー」で立ち去るだけじゃないですか…

その後また寝かしつけるの、私なんですが…(白目)

 

そんなこんなで、息子も私も睡眠不足。

昼間、息子が昼寝したら少しでも私も仮眠しよう、と思うのですが、
昼間は昼間で病棟全体が騒がしくなるのでなかなか眠れません。

巡回や回診はあるし、ごはんの時間も決まってるし、
掃除は入るし、看護師さんの出入りも激しくなります。

よっしー
よっしー

せっかく昼寝した!と思ったら「コンコン」と誰かがノックする音で絶望したことが何度あったか…

 

病院だし、ベッド上で過ごすことが多いし、寝る時間取り放題、と思いきや、そんなことはないんです。

食生活がひどくなる

入院しているのは子供なので、子供の分の食事は出ますが、
付き添いしている親の食事は出ません。

なので必然的に、病院内の売店で済ませることになってしまいます。(入院中の外出は基本的にできない。)

息子のかかりつけ病院は売店の規模が小さいので、
お弁当の種類も少ないですし、いつも同じようなものしか置いてないです。

長期入院になると飽きてしまいますし、栄養の偏りもとっても心配になる。

あったかいご飯と具の入った味噌汁が食べたい…

なんてよく思いますね。

よっしー
よっしー

逆にラーメンとかファーストフードとかも食べたくなりました。笑

好きな時に好きなものが食べられるってとても幸せなんだなと実感します。
食の充実はメンタルの充実にもつながるんですね。

地味に大変なのは時間を持て余すこと

入院していると、家事からは解放されます。

普段息子のお世話をしながらやっていた、掃除、料理、洗濯などはしなくて済むので、いつもより時間はできます。

その分、ずっと子供と向き合わなければいけないので、
普段できないことができる嬉しさの反面、大変さもありますし、「次何して遊ぼうか…」と悩みます。

散歩などで外に行ければまだいいですが、
感染対策で出られないとか、点滴が外れないとだめ、とか、制限があることも多いので、基本的には病室でできる遊びになります。

絵本を読んで、
持ち込んだおもちゃで遊んで、
手遊びして、、、

この後、どうしよう…

みたいな。

あまりに暇だと子供もぐずるし、
結局スマホでYouTube見せてしまうこともあります。

病室缶詰は大人にも子供にも酷ですね…

よっしー
よっしー

ちなみに親の暇つぶしも超大事。(子供が検査行ったから戻ってくるまで待機、とか、子供が寝ちゃったけどケア残ってるから今寝れない、みたいな状況とか割とある。)

コロナ禍が付き添い入院の大変さに拍車をかけた

私はコロナ前、コロナ後、両方の付き添い入院を経験しましたが、
コロナ後は大変さが増していました。

・付き添い交代不可
・付き添い者以外の面会不可

これがとにかく大変でした。

上記の通り、自由もなく睡眠不足の状態が続くと、
気分転換したい!一人になりたい!ゆっくりご飯食べたい!!!

ともう精神的にかなり追い詰められます。

以前は土日だけ夫に代わってもらってリフレッシュ、ということができたのですが、
コロナ後はそれも制限され、
退院までずっと私がつきっきりに。

荷物の受け渡しだけはできたのですが、
それも病院が開いている平日9:00〜17:00までの間だけ。

サラリーマンがこの時間に来るのは容易ではないので、
足りないもの、持って来て欲しいものなどがあっても受け渡しもなかなかできずストレスでした…

よっしー
よっしー

外にも出れないし、
外から何も持って来てもらえないし、
「もうこれは軟禁じゃない…?」と思ったことも数知れず。

 

それでもやらなきゃいけないから。

もちろん親として、幼い我が子が治療を頑張ってるから、そばについててあげたい気持ちはあります。

けれど、親も人間なので、体力精神力の限界も、自由を拘束される苦しみも、あります。

自分のこともろくにケアできないと余裕がなくなって
どんどん精神的に苦しくなっていきます。

それを発散させる場も、付き添い入院中は、ありません。

それでも「私の他に誰がやるんだ」という気持ちだけで、乗り切ります。

この現状を病院側がどう受け止めているのか、
親を労働力としてみなすことが「当然」になっていることや
親の人権はどうなんだろう、という疑問や憤りを覚えることもありますが、
この現実はおそらく、そうそう変わるものではないんだと推測します。

 

今すぐ現状を変えられないなら、少しでもマシな生活になるよう工夫するしかない。

 

そのためには現状何が大変なのかを知ってもらうことがその一助になるかもしれない。

そう思って、この経験談を書いてみました。

よっしー
よっしー

本当に、みんな頑張ってるよね…!

 

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