私が本当に欲しいものは、お金では買えない

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母の気持ち

明日はクリスマスイブ。

周りの家族は、子供にこんなプレゼントを頼まれた、とか、ネットで買ったものを当日までどう隠しておくか、なんていう話題で持ちきりだ。

なんて幸せな話題なんだろう。

そんな会話を尻目に、私は正直うらやましい気持ちになる。

 

うちの子が、何かをせがむ日が来ることはあるんだろうか。

 

息子は3歳。

一般的には、もうおねだりが十分できる歳なんだろう。

けれど、我が子は何もせがまない。
話すことができないからだ。

病気を持って生まれてきた息子。
発達は著しく遅く、発する言葉は、まだ喃語レベル。
将来会話することができるかどうかもわからない。

歩くことはおろか、ハイハイも、つかまり立ちもできない。

周りに比べてできないことのほうが圧倒的に多い。
だから比べないように、できることだけを数えて過ごしているつもりだ。

それでもこんなクリスマスの時期は、
周りの声が聞こえてしまいがちなこんな時期は、考えてしまう。

普通の子供だったら、どんなプレゼントをあげていたのかな。

何に興味を持っていたのかな。

どんな喜ぶ顔が見られたのかな。

健常児は健常児で、もちろん大変なんだろう。
プレゼントやら、豪華な食事やら、お金もたくさんかかるんだろう。

でも正直に言えば、
お金の心配で済むのなら、私はそっちを心配していたかった。

結婚したばかりのころ、将来子供が出来たら、と考えた時
一番不安だったのはお金のことだった。
自分が生まれ育った家がそれほど裕福ではなくて、
高校も大学も奨学金で通い、卒業後の返済負担はかなり大きかったからだ。

子供には同じ思いをさせたくない、
そんな風にお金の心配ばかりしていた。

だからわかる。お金の悩みも、大変なことだと思う。
でもやはり、健康であってこその悩みだ、と今なら思う。
だって、どんなに大金を積んでも、健康だけは手に入らないのだから。

 

妊娠中に行った安産祈願。
私がした願いは一つだけだった。

「とにかく健康に生まれてきてほしい」

二度の流産を経て授かった子供だったから、ただ健康に生まれてくることがそれだけで素晴らしいことだとその時にはもう知っていた。
だから贅沢は言わない。ただ健康に、と。

その願いはかなわなかった。

これからも、私が一番欲しいものは変わらずに子供の健康で、
そして同時にその願いは、永遠にかなうことがない。

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